今日は19時からABC放送(テレビ朝日系列)で「人気アニメキャラの声やってる人の素顔全てみせます!!」という番組を見てました。
ガンダムやルパンやドラえもんなど。様々なアニメのキャラを演じた声優の皆さん一人一人に、タカアンドトシや小池栄子などのタレントが交渉をしてテレビに映ってもらおうというものです。
声優好きの端くれとして、私はいてもたってもいられなくなり、1人1人登場するたびに感動が押し寄せました。
いわゆるルパンの銭型警部をやっておられる納谷吾朗さんなどの有名な方はもちろん、涼宮ハルヒで有名な平野綾さんも映っていらっしゃいました。
交渉が成立したときには声優さんのお姿を拝見でき、非常に嬉しく思いましたが、同時にテレビに映るのをきっぱりと断る声優さんもいらっしゃるという点にも、学ぶべきことを見いだせました。
それは
「視聴者の皆さんが抱くイメージ」を壊させないようにするということ。子どもたちの夢を砕かないようにするということの大切さです。
特に、ベテランの声優さんの多くが、「イメージを崩す恐れ」という理由からテレビ出演を断りがちでいらっしゃいました。(それでも芸人がやや無理を言ってなんとか認めてもらえましたが。)
やはりベテランの声優さんともなると自分の作り上げたキャラのイメージに深いこだわりを抱いており、自分自身が一度でもテレビに映れば、視聴者のみなさんにとって大きな幻滅を引き起こしかねないとおっしゃる方々が大半です。
昨今の声優界の状況とはやはりだいぶ違いますね。時代の変化というものを思い知らされます。最近はむしろ、どんどん「顔」を表に出す傾向にあります。「声優グランプリ」や「hm3 special」などの「声優情報誌」は、もはや一般のタレント情報誌となんら変わるところはありません。普通に写真をのっけてインタビューなどを掲載する。数ページに及ぶ写真集も珍しくはありません。
最近は顔を隠すということがもはや好まれなくなってきています。現に、とあるプロダクションでは、声優をアイドル化させ、歌手としてのライブを計画したりするほか、声優本人による「実写ドラマ」を長期にわたって制作し続けたりしています。 こうやってどんどん声優そのものが表に出るようになり、タレント化する結果、演じるキャラのイメージ等は二の次になっています。
たしかに、声優という職業の尊重という観点からすれば、声優自身がテレビに出たり、アイドルだとかタレントとして活躍していくというのは一つのあり方だと思います。声だけの演技という点で俳優よりも劣った立場に見られがちな、声優という職業を見直してほしいという気持ちはわかる気がします。
しかし、アイドル化、タレント化が進むにつれ、「演技者」としての一面があまり際立たなくなったように思います。そりゃ確かにアイドルとしての活動をしながらも演技がものすごく上手い声優さんもいます。しかし、声優という職業を見直してもらうはずのつもりが、どうも変に誤解を生んでしまっているような気がします。アイドル化すれば特定のファンしか集まりにくくなってますます一般社会からかけ離れてしまい、結果、声優がますます「オタクな文化」だと思われてしまうのが現状のようです。現にアイドル声優と呼ばれる人がバラエティー番組に出演するのを見るとよくわかります。ゲストに呼んでおきながら、テレビ局はほんの数分間の枠しか取らず、ろくに話もできぬまま適当に「○○(アニメキャラ)の声やってよ〜」ぐらいで終わりです。
そういった現状を見ると、ますます声優が一般社会において立派な専門職だと認識されるにはまだまだ時間がかかりそうに思います。
他方、たとえばポケモンの映画等で有名なことですが、一般の俳優や有名人タレントをキャストに起用するという現象も昔から変わりません。よく映画のCMで、「××(有名人)が声優初挑戦!」というのを聞いたことのある方が多いと思います。
明らかに、声優という職業を軽視しています。特に一般のタレントやアイドルがメインキャストを演じるというのはどうも腑に落ちません。
ただ単に声を当てるだけではダメだというのに…。
このことは、タレント声優でいらっしゃる山寺宏一さんが詳しく言及なさっています。
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1025131.html この点にも、声優と一般社会との間の認識の齟齬が存在しているといっていいでしょう。
上述の通り、最近は「姿の見える声優」が重視されつつあり、一般タレントやアイドル等との境界が曖昧になってきています。
それを思えば、昔は厳格にすみ分けがなされていたのでしょう。決して世には自らの姿を現さず、ただ声のみを視聴者に届け、感動させる。自分の名前が知られなくてもキャラとしての声を印象付ける。そもそもベテランの人たちにとっては、素の自分が伝わってしまうのが嫌なのです。そのかわりいったん演技となるとほぼ不変な名演技で見る者、聞く者を圧倒させます。たとえ「声だけ」とからかわれ、軽視されようと、昨今の状況に比べたら、まだ「演技者」としての側面が際立っている以上、マシなのかもしれません。真実かはわかりませんが。
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